山のじいちゃん、ばあちゃんって、まぶしいです

山のじいちゃん、ばあちゃんって、まぶしいです

column 11

恵良 五月

April 13, 2017

佐賀の里山、富士町に千葉県船橋市から移住して5年が過ぎようとしています。ここに暮らして、強く思うこと、それは「山の人って、なんて働き者なんだろう」ということ。

 

関東で東日本大震災に遭い、帰宅困難や店頭からモノが消えるなど、都会のもろさを痛感した私たち一家は、しっかり地に足をつけて生活したいと、この土地に移り農業を始めました。それまでマンション暮らしで、お米がどうやって作られているのかも、どうやって野菜のうね立てをするのかも、まったく知らなかった私たち。もう毎日必死で働いていますよ。それでも、山の人たちの働きぶりには、とてもとてもかなわない。次元が違う。彼らを見ていると、自分が怠け者に思えてなりません。80歳を超えたって、まだまだ元気、元気で畑に出ているのです。

 

畑からの帰り

颯爽と畑から帰るばあちゃん

 

山のじいちゃん、ばあちゃんは、本当に強い。たくましい。自分の食べる米や野菜は自分で育てる。その野菜で漬物をたっぷり作る。春には山菜を採る。筍を掘る。イノシシが獲れたら、さばいて、食べる。
イノシシの解体に立ち会ったとき、私を仰天させたエピソードがあります。イノシシの解体作業は、内臓を引っぱり出したり、皮をはいだり、とっても力のいるお仕事。ちょっと休憩というとき、じいちゃんが近くにあった梨の木から梨をもぎました。そしてなんと、イノシシをさばいていたナイフをさっと服でぬぐい、皮をむき、おいしそうにシャクっと食べたんです! 本当に、何があったって、生きていかれそう。

 

晴れた戸外でかぶを漬ける

晴れた戸外でかぶを漬ける

 

漬物を漬けたり、大根を刻んで干したりすることは、彼らにとっては日常の一コマ。手間がかかるなんて、全然思わない。晴れていれば畑に出る。取っても取っても生えてくる草、刈っても刈っても伸びてくる草にも、忍耐強く立ち向かう。毎日田んぼを見回り、畦が壊れていないか確認し、水の量を最適に保つ。稲は人の足音を聞いて育つのだと、教えられました。
そうやって地道に、こつこつ働き続けるその姿に、私はいつも感銘を受けます。こういう人たちが日本を支えてきたのだ、と。

 

菊芋掘りは重労働

菊芋掘りは重労働

 

普段は野良着姿のじいちゃん、ばあちゃんだけど、おでかけや地域の敬老会など特別な日には、みんな見違えるほどおしゃれしてくるんですよ。そういう「ハレ」と「ケ」のメリハリも、元気の秘訣なのかもしれません。私は、そんなカッコいいじいちゃん、ばあちゃんたちを、心から尊敬しています。

佐賀県佐賀市富士町

https://www.city.saga.lg.jp/main/14780.html

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