自由すぎるにわとりたち~卵はどこ?~

自由すぎるにわとりたち~卵はどこ?~

column 34

恵良 五月

February 12, 2018

脊振山(せふりやま)の養鶏家、本間農園から2017年の春にやってきたひよこたちは、秋に入って、めでたく卵を産んでくれるようになりました。本間農園のことは、いつかきっとこのコラムでご紹介したいと思っています。とってもすてきなファミリーですよ。

わが家にやってきた日のひよこたち

やってきて1か月もすると、体もだいぶ大きくなり、コンテナが窮屈になってきました。そこで、烏骨鶏たちの囲いに入れて自由に遊ばせてやった結果、悲しいかな、5羽のひよこのうち、2羽はカラスに連れて行かれてしまいました。それで、3羽を死守するために、もう少したくましくなるまでは、家の縁側でコンテナに入っていてもらうことにしたのです。残った3羽は、体の色から、チョコ・マーブル・シロと名付けました。濃い茶色の子が≪チョコ≫、黄土色と白の子が≪マーブル≫、そして全体的に白っぽい子が≪シロ≫。ひよこの頃は白っぽかった≪シロ≫ですが、今では≪チョコ≫と同じくらい茶色です。

烏骨鶏たちに混じって遊ぶひよこたち

カラスから守るため、縁側のコンテナに入ってもらったものの、やっぱりコンテナの中はつまらなそう。外にいたときは、羽ばたきまくって、走り回って、もう本当に楽しそうだったんです。だから、時間を決めて、彼らに縁側を開放してあげることに。やっぱり運動は大切ですから。
なのに、彼らのお気に入りは、ソファの上。様子を見に行くと、たいてい、くつろいでました。

ソファでくつろぐ子どもたち

にわとりエリアの上に、海苔網ときゅうりネットを組み合わせて張り巡らし、カラス対策が完了したので、子どもたちを再び烏骨鶏のところへ。しばらくは安泰でした。けれども彼らも成長して、今度は内側から網目を突破。柵の外に出てしまうようになりました(烏骨鶏はあまり飛べないので、外に出たいという気さえ起らないようです)。

庭で遊ぶチョコ、マーブル、シロ

しいたけの出来を見るマーブル

しいたけをひっくり返して強制送還されるシロ

初めは、ネコや獣が怖くて、出ているのに気づくたび、柵の中に戻していました。でも、その頻度があまりにも高くなり、私たちも忙しくて、放任状態に。
うちの畑にやってくる子イノシシは、彼らと一緒になって土の中の餌を探しているし、上のお宅で飼われてる猫たちも、同じくらい体の大きさがある彼らには近づきません。
でも1つ、問題がありました。卵の問題です。3羽のうちの1羽、チョコは、比較的わかりやすい薪置き場を、自分が卵を産む場所に選んでくれたので孝行者です。けれども、他の2羽は、どこに産んでいるのかわかりません。一体、何のために飼っているのやら…。ペット? いいえ、彼らは私の友です。

薪置き場で卵を産むチョコ

チョコの卵

一度、肝を冷やす出来事がありました。マーブルが猫に襲われたのです。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ」というけたたましい鳴き声を聞いて、私も「ぎゃー!」と叫びながら、裸足で飛び出して行ったので、マーブルに怪我をさせる前に猫は逃げて行きました。急に野性がうずいて、狩りの欲求を抑えられなくなったのでしょう。でも、もしかしたら、じゃれて噛みついただけなのかもしれません。とにかく、怪我がなくてよかった。

散乱したマーブルの羽と襲撃現場を検証するチョコ

襲われた直後のマーブルは、さすがにショックだったようで、小屋の下に入ってこちらに背を向けたまま、じーっとしていました。そして何日かは、柵から出てきませんでしたよ。でも、また4、5日したら、外で元気に遊び始めました。これを≪にわとり頭≫って言うんでしょうかね。
柵の外に出ていられると、卵も見つからなかったり、獣に襲われる心配も尽きませんが、自由気ままに生き生きと遊ぶ彼らを見るのが、私は好きです。
外は危険がいっぱいで、いつ何が起こるか分からない。でもそれは、本当は人間も同じです。いつ何が起こるかわからない。だから、できるだけ自由にさせてあげたい。たとえ、彼らに何かが起こって命を落としたとしても、「楽しくて充実した一生を送れたよね」と思って、私はあきらめることができます。もちろん、できる限り気をつけて、守ってあげるつもりですけれど。

懐かしのソファをながめるマーブル

DATA
恵良農園

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