アンダルシア 遥かに、すぐそばに

アンダルシア 遥かに、すぐそばに

column 42

村岡 昌一

April 10, 2018

床を踏み鳴らす力強い靴音と「オーレ!」の掛け声が聞こえる。佐賀市大和町にあるフラメンコのスタジオ『ラ・アレグリア』。スタジオの扉を開けた途端、「本当に1月の日本なんだろうか」と思うほどの熱気とフラメンコの衣装で踊る女性の姿が飛び込んでくる。ここはスペインか。時空を超える扉を開いたような感覚だ。

『ラ・アレグリア』での練習会 見ているうちに惹き込まれ同化していくような気持ちになる。

東京で活動していたギタリストの樺澤充郎さんとダンサーの樺澤幸さん夫妻は、2011年に『ラ・アレグリア』を開いた。フラメンコのレッスンを行いながら、「佐賀でフラメンコ!」を合言葉に『佐賀アンダルシア化計画』を進めている。

『佐賀アンダルシア化計画』について語る樺澤さんご夫妻

「九州の人は、生まれ育ったところをとても大切にします。スペインのアンダルシアと似ているんです」と、樺澤さんは計画の名前の由来を語る。アンダルシア地方はスペイン南部に位置する。花を飾る白い壁の家々や青い空と一面のひまわり畑を思い浮かべる人も多いだろう。

『ラ・アレグリア』での練習会 子ども達も見事な踊りを披露する。かわいらしい姿に笑顔が広がる。

樺澤さんは、外から佐賀を見てきた経験から「いいものがたくさんあるのに、佐賀の人が気づいていないのはもったいない。佐賀にたくさんの人が来るようになってほしいんです」と力を込める。『佐賀アンダルシア化計画』は、佐賀の人たちが生まれ育ったところを大切に、誇りに思い、佐賀を元気にしていく計画だ。その中心に、フラメンコをはじめスペインの多彩な魅力を知ってもらうことを据える。

昨年のフェスティバルに出演した女性達。眩しくて、華やか。

大切な行事が、毎年4月下旬に佐賀市中心商店街を会場に開催している『さが・フラメンコフェティバル』だ。昨年は、県内外から100名を超えるフラメンコを愛する人たちが集まった。 春の光が降り注ぐ中、水玉模様などの色鮮やかで華やかな衣装の女性たちが、スカートの裾を翻し満開の笑顔で踊る。パエリアやシェリー酒なども販売され、会場はスペイン一色となる。

『ラ・アレグリア』での練習会を終えて。「patata(パターター)」と声をかけてシャッターボタンを押した。 ※patataはスペイン語でじゃがいものこと。

フェスティバルは、今年で7回目を迎える。「だんだん参加者もお客さんも増えています」。樺澤さんは確かな手ごたえを感じている。
「佐賀とフラメンコ」、「佐賀とアンダルシア」は、意外な組み合わせだと感じる人は多いだろう。だからこそ、思いもしない新鮮な化学反応を佐賀のまちや人たちに起こし、佐賀を魅力のある方へ動かしていく。
『さが・フラメンコフェスティバル』は、樺澤さんの佐賀への思いとアンダルシアに出会える日。アンダルシアは遥か遠くにあるが、この日の出会いはその距離を一気に縮める。

DATA
『さが・フラメンコフェスティバル』
日時:2018/04/22(日) 11:00-16:00
場所:佐賀市呉服元町 656広場
概要
 フラメンコステージ、大鍋パエリア、ワイン販売、飲食販売、
 フラメンコ衣装・アクセサリー販売、チャリティー募金 他
主催:佐賀フラメンコ向上委員会
問い合わせ:電話 0952-62-7158

http://flamenco.saga.jp/fes2018/

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